一社労士の「芽」

助成金や給付金は「ごほうび」

コロナの影響はやはり業界に関係なくあることを実感した5月。弊事務所の柱のひとつとしているコンサルですが、緊急事態宣言による移動自粛により案件自体が一気に減少しました。
そして何も無くなった… ( ̄▽ ̄)

当初、社会情勢を見ながら様子を伺う予定だった持続化給付金ですが、5月の実績から申請せざるを得なくなりました。リモートワークができなくもない仕事ですので、まさかこんなに早く影響があるとは。

持続化給付金ができてすぐに概要を把握していましたので、とても簡単にできる給付金申請なのはわかっていましたが、実際に手続きをしてみて本当に簡単でした。
会計業界出身という経歴からも、また社労士という職業柄からも、普段からパーフェクトを心掛けて種々整備していますので、必要資料を整備するのにバタつくことはありませんでしたね。

給付金の申請自体も簡単な方法で助かりました。
厚生労働省等の助成金と比較し、経済産業省ではそもそも電子申請ですし、電子申請がゆえに参考資料の添付も合理的にできる仕様になっています。
厚生労働省でも、雇用調整助成金申請を電子でできるようサイトを作りましたが、5月に公開してすぐに個人情報漏洩が判明しシステム停止、改修後再公開したものの6月に入りまた不具合が発生して再びシステム停止となっています。(だから、平時から全手続きを電子申請にすることを目指してやってりゃ良かったのに、とは思った。(^^;)

自身やクライアントの給付金申請・助成金申請を通して再認識しましたが、平時にどれだけ緊急時対応を織り込めるかが事業継続にも生活防衛にも重要です。

このコロナ禍で、なんとか凌いでいる企業、逆に業績を上げている企業、は過去の被災を教訓に業務も組織も再構築してきたところばかりと聞きます。
教育現場もそのようです。東日本大震災で被災し、学校を閉めざるを得なかった地域。その時からウェブ授業に力を入れてきたおかげで、コロナによる影響は想定内で対応できたそうです。

平時のがんばり、冷静な分析・対応、のごほうびを緊急時に受け取ることができた。

真っ当な同業者の間ではよく言われることですが、助成金や給付金も「ごほうび」です。
「不測の事態」に慌てて、つじつま合わせで書類上だけで仕組みを整えようとする企業は少なくありません。また、そういった企業に共謀する恥ずかしい同業者も少なからずいます。
でも、いったん落ち着いて考えてみてください。普段からより良い事業を目指してこつこつと組織作りをし、法を守って整備に努力している企業がある。「不測の事態」があったからと言って、いわゆる抜け道で果実を得ようとすることは正しいですか?

法律はできないことを押し付けるものではありません。中小零細企業に対しても、その事業規模に応じた努力ができるよう法律は作られています。新法や改正法ができた時によくある「経過措置」は正にそれですね。

今回、企業として足りない部分があり、「ごほうび」を逃してしまったとしたら、今後もあるであろう緊急事態に向けて、平時から努力してください。(実際、3年位の周期でパンデミックが起こっているらしい。)
私たち士業もですが、行政も努力へのサポートは惜しみません。「摘発してくる敵」ではなく、むしろ「助言・指導してくれる味方」だと考えてください。

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