一社労士の「芽」

「職場環境」の多面性~エイジフレンドリー補助金の概要を確認してみた

「職場環境」という言葉は多面的で、勤務状況という意味で用いられたり、5Sを意味したり、ハラスメントやメンタルに関することとして話されたりします。コロナが蔓延してからは、安全や清潔の意味で用いられることが多いでしょうか。

今夏から情報収集ツールとしてFeedeenを利用していますが、今日の新着情報の中に「エイジフレンドリー補助金」に関するものがあり、エイジフレンドリーガイドラインの中にも「職場環境改善の取組」という言葉が出てきました。

ガイドラインの中で説明されている「職場環境」は、高年齢労働者を活用するに当たっての安全で健康に配慮された環境、を指していました。

一見すると、安全衛生分野の話で、支援に携わるのは労働安全コンサルタントや労働衛生コンサルタントだけのようです。実際、リスクアセスメントや安全衛生教育が中心となるでしょうから主に携わる専門家ではありますが。

ここで最初にお話した多面性が出て来ます。リスクアセスメントを受けての施策は、法の側面と労務管理の側面で社会保険労務士が支援に携わる専門家として加わります。労働基準法や労働安全衛生法等に基づいているか、安全と健康を守るための勤務形態をどのように設計するか、等です。

ただ、「エイジフレンドリー補助金」の概要を読んだ限りでは、補助対象となる改善対策の中に社会保険労務士のサポートは含まないようです。

一方、審査等における評価項目の中に「体制を整備していること」「雇用計画を策定していること」が挙げられているので、実際は社会保険労務士のサポートがないと難しいでしょうね。
労働力不足の中、高齢者活用の推進が補助の趣旨と考えますが、内容が多面性に振り回されて矛盾している印象です。

以上、社会保険労務士としては報酬が補助対象外なので積極的に勧められませんが、高齢者を活用する業種の事業者の方は検討してみても良いと思います。
もちろん、労務管理面でのサポートがご必要な場合は、どうぞご用命を! (*^^)ノ

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