一社労士の「芽」

労働保険社会保険の手続きは社労士の独占業務

健康保険や雇用保険の資格取得労働保険申告算定基礎届等。就業規則作成・改訂助成金申請
これら労働保険社会保険の諸手続きを、顧問税理士や給与計算サービス等のシェアード会社、コンサルティング会社に依頼している事業者は少なくないです。

それが違法だとご存じですか?

上記のような書類作成提出代行は社会保険労務士の独占業務です。
違法行為をしている他士業事務所等の中には、社会保険労務士を雇って労務チーム等とし、顧客の手続きを行わせているところもあり、法に精通していない一般の方は知らずに依頼をしています。

コンサルティング料等とし、内訳が見えない形で契約や請求をして違法への追及を逃れたり、士業グループと称して力のある他士業が外部から社会保険労務士をグループ内開業という形で取り込み、実際はサービスや報酬の決定権を与えなかったり、何らかの費用項目を作り中抜きをしたり、といったことが横行しています。

また、人材紹介会社や派遣会社等のエージェントが法を理解しておらず、社会保険労務士の就職・就業を他士業事務所等にあっせんし、結果的に違法行為を支援してしまっているケースも散見されます。

ランサーズ等のクラウドソーシングサービスが独占業務について対応をしきれておらず、目が届かないところで非社労士が違法行為をしているケースもあります。

法律を詳しく解釈すると侵害に当たらないケースもありますが、むしろ形式だけそのように整え上手くかわし、実質的に侵害しているのが現実です。
しかしながら、正しく侵害に当たらないケースだとしても、依頼をする事業者の利益を考えると専門である社会保険労務士以外が受けるべきではないと考えます。
形だけ整えて業務を行ったとしても(例えば労働保険申告書作成や算定基礎届作成)、その土台となる法律を理解していなければ思わぬミスをし、依頼者に不利益を与えることになります。

社会保険労務士会も近年はより厳しく取り締まる方向にあり、本年3月から業務侵害サイト検索システムの運用を開始しました。

ホームページ等から侵害行為のチェックを行うというものですが、「それならホームページの内容を変えれば良い」とは思わない方が良いでしょうね。
システム運用開始は業務侵害取り締まりへの強い意欲の表れです。
士業グループの中抜き行為で摘発・処分されたケースもあり、安易には考えないことです。

特に助成金に関して、キャリアアップ助成金コロナ関連の助成金等、開業社会保険労務士以外がサービスとして表に出していることが多いですが、事業者の方々も注意なさってください。

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