一社労士の「芽」

続くコロナ禍、健康対策は「投資」となる

緊急事態宣言が3月21日に解除されましたが、東京と近県以外の地域で感染が拡大し、本日「まん延防止等重点措置」が大阪府、兵庫県、宮城県、に適用されることとなりました。
コロナウイルスの変異株が確認されているとのことですので、ワクチン接種が今後進んでいくとしても効果があるのか心配です。

withコロナが平時となり1年以上が経過し、健康に対する意識は一般的にbeforeコロナより格段に高まりましたが、感染拡大と縮小を繰り返しているところを見ると「対症療法」「事後対策」という言葉が浮かびます。

一方、季節的な感染症であるインフルエンザはこの冬は感染が少なかったとか。
コロナ感染予防で手洗い・うがい・消毒・マスク着用等が年間を通して当たり前となったことが、図らずもインフルエンザ予防に効果を発揮したようです。
このことからも罹患後の対策以上に予防に力を注ぐことが大きな効果を生むことが分かります。

企業においても、数年前から「健康経営」が注目されるようになりましたが、これも健康に対して平時から積極的に予防の観点で取り組むという視点に立っており、今後ますます広がっていくだろうと推察します。

傷病が発生してから対策を講じると、事業活動が止まったり、傷病を抱えて働くことが困難になった人が離職したり、原状回復費用が多額になったり、と経営リスクが高まります。
働く人の側から見ても、傷病による障害が残り生活が困難になったり、働き方を大きく変えなければならなくなったりします。

傷病は生活を崩壊させます。
健康が財産という言葉はただの教訓ではなく、健康を害することで働くことが困難になり収入が減少または絶たれるので、金銭的な財産が減るのと同じかそれ以上のインパクトがあります。
私自身、IgA腎症により生活が崩壊した経験を持ちます。
健康だった時の6割程度しか働けなかった期間が2年、その後に生活を再建するまで倍以上の時間を要しました。

コロナ禍をきっかけとして、企業は経営資源(人・物・金・情報)に「健康」を、個人は財産に「健康」を加えて「ヘルスリテラシー(健康知識獲得能力+実践能力)」を高めましょう。
その取り組みや費用はコストではなく、健康な未来への投資です。

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