経営企画室

事例

丁度良いサイズと距離感で相談者を選ぶ

検討テーマ

困りごとを相談できる専門家を、どのような視点で探し決めていくか。

問題の把握と分析

第一段階~困りごとを洗い出す

困っていると思うことすべてを書き出す(課題の認識)

まず、あなたが困っていること、より良くできたらと思っていること、すべてを思い付くだけ書き出しましょう。
ふせんや小さなメモ紙、カード、の利用がお勧めです。
後で全体像を見ながら整理していく時に、動かしやすくなります。

解決の優先順位を付ける

書き出した困りごとに、解決の優先順位を付けます。
ここでは全体像を把握することが目的なので、詳細な検討よりも直感で行きましょう。

第二段階~解決できない理由を考える

ひとつひとつの困りごとすべてに、なぜ解決できないかを書き出す

困りごとの原因、ひとつひとつの困りごとに繋がりがあるか、を考えます。
ある困りごとが、別の困りごとの原因になっていることがありますので、そういう視点で確認します。
ふせんや小さなメモ紙、カード、の利用がお勧めです。
第一段階に同じく、整理していきます。

第三段階~対策を考える

自社または自身で解決できることか

困りごとの性質を見ていきます。
「自社または自身で解決できること」「専門家のサポートを受けながら解決を目指せること」「専門家に任せること」に分類しましょう。

当然のことですが、外部専門家による解決には「予算」が必要です。特に資金面で不安がある場合、可能な限り、自社または自身が保有している能力で解決することが望ましいです。(反面、「対費用効果」という切り口もありますが。)

また、「教育」という面から見ますと、自社または自身で困りごとに取り組んでいくことは、新たな能力を見付けることができたり、保有能力を発揮することで成長を促したり、といった効果を期待できます。
「仕事を任せること」はイコール「信頼の証」ですから、社員のモチベーションアップにも繋がります。

専門家のサポートが必要な場合、どのようなサポートをして欲しいか

まず、専門家との関わり方ですが、「専門家のサポートを受けながら解決を目指す」「専門家に任せる」に分かれます。

・専門家のサポートを受けながら解決を目指す
受けたいサポートをなるべくはっきりとさせます。
専門家によって、用意しているサービスは様々なので、例えば自社や自身で解決できることはサポート内容に必要ないですから、交渉材料にもなります。
また、必要ないサービスを抱き合わせ販売されることを防ぐことができます。

・専門家に任せる
自社や自身で解決することが困難な場合は、すべてを任せるという選択になりますが、ここでも受けたいサポートをなるべくはっきりとさせましょう。
繰り返しになりますが、専門家によって、用意しているサービスは様々です。
例えば、サービスはパッケージ(顧問等)か、スポット(都度の相談や手続き依頼)か、継続して改善を図って行きたいか、期間を決めて一気に解決しなければならないか(就業規則の届出義務有りになった等)、です。

サポートの割合・頻度

通常、割合は大きいほど、頻度は多いほど、報酬は上昇します。
「専門家に任せる」選択をした場合も、書類やデータを作成したり整えたりといった定型的な業務・作業は、自社や自身で対応するのが良いです。(結果、そこから学べることも少なくないです。)

割合・頻度を検討していくと、継続して依頼するか、回数や期間を限定した単発で依頼するか、も考えることとなります。
事業者を例にしますと、一般的には「単発相談」で全体像や方向性をはっきりとさせ、いわゆる内製化をゆくゆくしていくことを前提に継続依頼(顧問等)、というケースが多いでしょうか。

もちろん、個人の方も、「単発相談」だけではなく、希望や方向性によってはメンタリングを継続依頼する等の選択肢もあり得ます。

サポートの方法

まず、どのようなサービスを選ぶか、という視点があります。
そして、どのような手段(ツール)でサポートしてもらうか、という視点もあります。

どのようなサービスを選ぶか、という視点については、前述の考察と重複しますので省略します。
ここでは、どのような手段(ツール)でサポートしてもらうか、を考えましょう。
それは、「専門家がどのようなサポート手段をもっているか」の確認でもあります。

COVID-19は現在のところも収まる気配がありません。また、大雨、地震、台風、と自然災害による事業や生活への影響も年々大きくなっています。
事業者の方ですと、「事業継続計画(BCP)」が改めて注目されています。

それらも考慮しますと、やはり「手段(ツール)」として情報技術の恩恵は外せません。
COVID-19後、注目されているWeb会議システム(Zoom、Google Meet(旧ハングアウト Meet)等)やSNSがそうですね。
また、職場で使っているパソコンを自宅等から簡単に遠隔操作できるツールとして、「Chromeリモートデスクトップ」も注目されています。

サポートの「手段(ツール)」としては、対面、電話、メール、Web会議、SNS(Facebook、LINE等)、等が考えられます。また、サイボーズのような業務システム上で情報共有することも考えられます。

第四段階~予算を見積もる

第三段階までの検討で、だいたいの予算を掴めているはずです。
それを具体的に、毎月の予算、年間の予算、に落とし込んでみましょう。

毎月の予算

顧問や給与系の継続依頼が該当します。
一般的には、毎月定額で年間を通して変動はありません。

ここで検討して頂きたいのは、「定額という分かりやすさ」に隠れた「必要でないかもしれないサービス」です。
事業者を例にしますと、一般的には相談・手続きの回数や給与計算の人数は大きく変動しませんので、「定額」を選択することがベストでしょう。

ただし、創業期だったり、人の出入りに大きく増減がある場合、定額が結果として割高になることがあります。
また、「顧問」はパッケージ化されていますので、小規模事業者には必要でないサービスを含んでいるかもしれません。
そういったケースですと、「定額+従量制」や「完全従量制」を選択することがベストかもしれません。

年間の予算

「毎月の予算」に「単発依頼のものの予算」を加えたものです。
単発依頼とは、例えば、労働保険料申告や算定基礎届等の年1回もの、「顧問」等のパッケージに含まれていない手続き、コンサル系のもの、です。

予測できる限りのものを落とし込みましょう。

相談者の候補を探す

最近は、インターネットで情報検索そのものは簡単にできるようになりました。
ところが、有益な情報にたどり着くのは、以外と難しいです。
「検索」に一種のテクニックが必要、ということです。

例えば、「社会保険労務士」「労務」「地域(都道府県・市区町村)」等、大きすぎる範囲を持つ言葉で検索をすると、情報の海に溺れることになります。
候補を探す時点で心が折れかねないので、上手にフィルターを掛けましょう。

フィルターの掛け方

ダイレクトに解決したい困りごと(=課題)を検索ワードに入れます。
それでヒットしない場合もありますが、同じ意味を持つ別の言葉に変えて再検索をしてみてください。

検索結果は検索エンジン独自の設定による結果ですので、求める答えを完璧に示しているとは言い難いですが、2ページ位の確認でたいてい求めている答えらしきものには行き当たります。

ここで検索ワードをさらに追加します。
最初の検索結果で2~3個のサイトを確認してみると、何を検索ワードに追加したら良いのかはだいたい分かりますので試してください。

課題解決能力と実績を確認する

これは私のやり方ですが、詳細情報を見るより先に、まずプロフィールや事務所沿革、メッセージを見ます。
特に、どういった考え方を持っているか、は専門家を選択する上で重視しています。

課題解決能力と実績を確認する、と言っていながら、なぜ考え方の確認が先立つのか。
それは、「考え方は仕事の仕方や仕事人としての在り方に大きく影響する」からです。

これを先に確認しておくと、サービスの体系や実績、ブログ等の記事、で詳細を確認した時にとても腑に落ちます。
逆に、腑に落ちず矛盾を感じたら、信頼に値しないという判断で間違いないでしょう。

もうひとつ、当然のことだとは思いますが、「何でもやります!」は「何もできません!」と同じ意味ですので、注意してください。
他の分野の専門家同様、社会保険労務士も得意分野によって専門化する時代になっています。
例えば、障害年金の申請特化、助成金の申請特化、はよく知られたところだと思います。

望ましいのは、自身も専門を持ちながら、必要に応じて横の繋がり(他の専門を持つ同業者)も選択肢として提示できる専門家です。

予算

「問題の把握と分析」の「第四段階~予算を見積もる」で確認した内容を基に検討をします。
見積もり段階ではあくまでも予定ですし、実際の報酬は業界相場もありますから、場合によっては「第四段階」以前を再検討する必要もあるでしょう。

報酬体系で考えられるものとしては下記があります。

単発(スポット)

・一般的な手続き(就業規則作成等)は、完全定額制(規模別等を含む)が多いです。
・助成金申請は、着手金と成功報酬(獲得助成金の〇%等)で構成されていることが多いです。
・相談は時間単価で決められていることが多く、最初の単価分を超えたところから「〇分毎に〇円追加」といった従量制を取っていることもあります。
・給与計算等の作業系は、定額報酬と人数による従量報酬を組み合わせた報酬となっていることが多いです。

顧問

・一般的には、相談業務と手続業務を合わせて月極となっていることが多いです。
・小規模事業者向けに年間契約でリーズナブルな報酬体系を取っていることもあります。

顧問と単発の組み合わせ

・前述の顧問に、労働保険料申告や算定基礎届等の年1回もの、を組み合わせたものです。
・体系としては、それぞれの報酬を合計するケース、顧問報酬に含んでいるケース、があります。

応相談

・評価制度等の制度構築や、コンサル系業務の場合、規模や相談内容によって個別見積もりとなることが多いです。
・「問題の把握と分析」の「第四段階~予算を見積もる」で出した予算との対費用効果で判断しましょう。

候補者の選定

「予算」という切り口から見ますと、だいたいどの専門家の報酬も体系は似ています。特に士業は、昔は会で決められた報酬体系がありましたので、それを基礎に報酬を決めていることが多いです。

条件として「予算」が占める割合は高いですが、候補者の選定に当たっては「似通った報酬体系」の候補者ばかりとならないように気を付けましょう。
他の候補者と比較して、独自の報酬体系を持っているところは、サービスそのものが独自のものである可能性が高いです。
(=その分野に自信がある、専門としている、と読めます。)

ここまでたどり着くと、あなたが必要としている相談者のイメージがだいぶ固まっているでしょう。
後は、候補者と実際に話してみて、ギャップがないか確認すること、あったとしたら解決可能か判断すること、です。

以前に別の専門家と関わったことがあり、何らかの理由で契約解除をした経験がある場合は、その時の理由を解決できる相手か、も判断材料になります。

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