経営企画室

経営労務自習室

2020年研究会テーマ2 「賃金」〜賃金水準の決定基準

参考資料

『改訂9版 労使のための賃金入門 賃金テキスト』 楠田丘 経営書院

研究の目的

働き方改革のうち、同一労働同一賃金、労働生産性向上等、「賃金とは何か」を基本から理解する必要が高まっている。
賃金そのものを理解し、一社一社に最適な仕組み作りをできるようにすること。

学んだこと

・人材育成とセットとなっている限りにおいては、必ずしも企業内労働市場が悪とは言い切れない。
・生計費の確保がマストであるならば、賃金体系も労働者の納得を得られるものに明瞭に組み立てる必要がある。
・雇用の流動化が進み、新卒の3年以内離職率が高まっている現在、社会的労働市場で魅力ある需要側になることを企業は意識しなければならない。

要旨
賃金の決定要因と調整要因

決定要因1
生計費:賃金の下限 ← 消費者物価

→ 「「人たるに値する生活(労働基準法§1-1)」を保障。

決定要因2
生産性:賃金の上限 ← 経済成長率、企業の支払い能力

調整要因
労働力需給関係、労使関係

スタグフレーション下の賃金決定

消費者物価上昇率 > 生産性向上率
→ 賃金決定要因の下限(生計費)・上限(生産性)が逆転 → 調整要因が正常に働かなくなる
= バブル崩壊後の経済環境

譲歩均衡点
実質賃金と企業の支払い能力の妥結点。

譲歩均衡領域
譲歩均衡点 ± 労働市場・労使関係要因

日本の賃金の特質

企業内労働市場の役割が大きい。
→ 終身雇用・企業内組合・年功制度
ジョブローテーションで能力を高め、処遇が決まっていく。

日本の労働市場
・学歴別の新卒労働市場 → 企業内労働市場
・一般労働市場(いわゆる中途採用)を補完的に利用
・企業規模、学歴、年齢、等で市場分断

欧米は一般労働市場=社会的労働市場がメイン。
賃金決定は、職業別労働組合が行う。

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