一社労士の「芽」

パラダイムシフト、どうする?

緊急事態宣言が解除されてから5ヵ月が経ちますが、街を歩くと空き店舗が目に留まり、上手く環境適応ができてないことが分かります。

社会全体を見てみると、飲食や服飾関係、エンタメ関係の業界への影響が目立ちますが、JRが終電時間を早めるダイヤ改正を行うというニュースがあったり、テレワークを前提に大手派遣会社の本社が地方移転したり、と受け止め方によっては前向きな変化も見られます。

そこで頭に浮んだのが「パラダイムシフト」です。
社会一般的にコロナ前からの変化が語られる時、「コロナの対策をどうするか」に終始しています。もちろん、一歩踏み込んで考える習慣がある人たちは、社会の仕組みや価値観といった革新という切り口で見ていますが。

前述の大手派遣会社やJRはその好例だと思います。
前者は、テレワークにすれば都会でなくても仕事は問題なく行えること、場所の縛りがいらないこと、を本社機能の地方移転で証明しています。これは移転先にとっても地方創生に繋がり好ましいです。
後者は、乗車率減少によるコスパ悪化の改善が直接理由のようですが、働き方改革の観点からは終電が繰り上がることで長時間労働抑制に間接的に貢献するものとなるだろうと考えます。

他方、緊急事態宣言が解除された途端にテレワークをやめ痛勤に戻った企業の方が多いですが、逆に「なぜ一時的対応と考えたか」「これを良い機会として多様な働き方を推進しようと思わなかったのか」と聞きたいです。

現場系の業界にしても、3密回避をはじめとするコロナ対症療法が多いです。地元商店街で閉店してしまった飲食店を例にすると、3密回避をして営業をできるようにしたものの、客数が減り回転数で売上を作るビジネスモデルが崩壊した結果といったところです。

コロナ以降、繰り返しブログにも記していますが、例えばCovid-19が今後終息する時が来たとしても、必ず次のウィルスは来ますし、またパンデミックだけでなく大規模自然災害も毎年当然のこととなっています。コロナ前に戻れるとはもう期待できないと認識を変えなければなりません。

小売や飲食は予約販売による計画生産に移行し、エンタメはライブと配信のハイブリッド開催となり、現場系の仕事はロボット化が進む、と予測します。
ここからも大量生産大量消費型産業は前時代のものとなり、革新を迫られるでしょう。
働き方も時間拘束定形型ではなく、裁量型成果型が主になるでしょう。ここからは、パラレルキャリアやフリーランスが日本でも増えていくという未来が見えます。

社会がパラダイムシフトしていく中で一定数の抵抗層は存在するでしょうが、日本だけが旧式社会でいられるはずもなく、それぞれが良き変化をしていかない限りは国力が下がる一方ですから、早いか遅いかの違いだけで変化からは逃れられないと断言します。

イノベーターまではいかなくともアーリーアダプターとなるか。長く様子を見てレイトマジョリティやラガードになるか。選択の時です。

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