一社労士の「芽」

クラウドワークポータルサイトのグレー部分

コンサルを柱のひとつとしたい方向性から、クラウドワークポータルサイトにいくつか登録をしています。
当然のことですが、そういったサイトで弊事務所が提案をしたり受託したりするのは、いわゆる3号業務のみです。

ここで専門用語の説明をします。
3号業務とは、コンサルのような相談・指導、業務改善、メンタリングのような教育、等が当たります。
現在、問い合わせが最も多いであろう雇用調整助成金に関する手続きは1号業務(書類作成・手続代行等)と言い、非社会保険労務士が受託することも仲介をすることもできません。

ポータルサイトで案件を見ていますと、「作成した書類をチェックしてください」という内容で発注している人もいますが、実質的に書類作成に当たると考えます。

ポータルサイトの対応もまちまちで、ユーザー登録の際に「士業等の独占業務を侵害しないものであること」としっかり確認を取っているところ、違反報告ベースで入り口ではチェックしないところ、と様々です。

利用者、特に発注する側からしますと専門職でない限り独占業務について知らないでしょうから、気付かずに法に触れてしまっていることは少なくないと思います。

一方、業務代行やコンサルタント等を仕事としているならば、独占業務について知らないはずはないですが、非社会保険労務士が提案しているのを度々見かけます。その場合は案件自体を違反報告(社会保険労務士法違反)しますが。

独占業務であるということは、専門職として法的にしっかり責任を取れるという意味です。そのために難しい資格試験がありますし、能力維持・向上のための研修もあり、他士業もそうだと思いますが自主研究会等の勉強会もあります。

非社会保険労務士に知らずに依頼をしてしまうことのリスクを知って頂きたいです。(ポータルサイトすべてが厳しく取り締まるわけではないので。)

『参考』
・社会保険労務士法第2条第1項第1号(書類作成)
・社会保険労務士法第2条第1項第1号の2(手続代行)
・社会保険労務士法第2条第1項第3号(相談・指導)
・社会保険労務士法第27条(業務の制限)
・社会保険労務士法第23条の2(非社会保険労務士との提携の禁止)

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